1969年の結成から50周年を迎えたロック界のレジェンド「頭脳警察」の足跡を追ったドキュメンタリー。澤竜次、宮田岳、樋口素之助、おおくぼけいといった若いミュージシャンを加え、「頭脳警察50周年バンド」を始動させた、PANTAとTOSHIによる「頭脳警察」。彼らは政治的な歌詞などから発売禁止や放送禁止になるなど、自身の表現のためにさまざまなタブーにも臆することなく音楽活動を展開した。そんな「頭脳警察」と同時代を歩んできた者、彼らの背中を追う者、あらゆる世代の証言とともに、「頭脳警察」の過去と現在を検証。「頭脳警察」を通して日本のカウンターカルチャーとサブカルチャーの歴史を浮かび上がらせていく。
zk 頭脳警察50 未来への鼓動評論(4)
そういう姿勢は、日本語がわからない客にも何か伝わるものがあるのだろう。クリミアで「七月のムスターファ」を歌うシーンはしびれた。ロシアと軍事衝突していた土地で、イラクで最後まで米軍に抵抗したサダム・フセインの孫について歌う日本人の姿にしびれた。
昔を懐かしんだり、当時の映像からバンドの魅力を掘り下げるより、今現在の飾らない二人を中心に今の"頭脳警察"の格好良さが、直近のライブ映像からもガンガン伝わってくる。
今も現役バリバリな二人の存在があるからこそ"頭脳警察"は衰えず伝説でもあり、世界に誇れる音楽であり、格好良いバンドなのだ!と、改めて思う。