「君の名は。」が歴史的な大ヒットを記録した新海誠監督が、天候の調和が狂っていく時代に、運命に翻弄されながらも自らの生き方を選択しようとする少年少女の姿を描いた長編アニメーション。離島から家出し、東京にやって来た高校生の帆高。生活はすぐに困窮し、孤独な日々の果てにようやく手に入れたのは、怪しげなオカルト雑誌のライターの仕事だった。そんな彼の今後を示唆するかのように、連日雨が振り続ける。ある日、帆高は都会の片隅で陽菜という少女に出会う。ある事情から小学生の弟と2人きりで暮らす彼女には、「祈る」ことで空を晴れにできる不思議な能力があり……。「兄に愛されすぎて困ってます」に出演した醍醐虎汰朗と「地獄少女」「Last Letter」など話題作への出演がひかえる森七菜という新鋭の2人が、帆高と陽菜の声をそれぞれ演じる。そのほかの出演に小栗旬、本田翼、平泉成、梶裕貴、倍賞千恵子ら。「君の名は。」に続いて川村元気が企画・プロデュース、田中将賀がキャラクターデザイン、ロックバンド「RADWIMPS」が音楽を担当。RADWIMPSが手がける主題歌には女性ボーカルとして女優の三浦透子が参加。
天気の子評論(20)
新海監督の作品は全て見てます。
個人的には新海監督の背景の書き方が変化していると感じた。
例えば過去作品の言の葉の庭、雨シーンが多いのだが現実なら淀んで見えるであろう風景が公園の緑が強調され新海マジックで美しい世界観に仕上がっていた。
どの色と光を強調することで美しい景色になるのかというところをあのときはうまく抑えていたと思う。
しかし今回は作画が綺麗なだけに感じた。色々と手を加えすぎた感が迷走しているようにも感じそこは残念に思えた。
東京の夜景のシーンや空の背景や家の背景は素晴らしいが、
CGを取り入れすぎてるところは新海らしさを消してると個人的に思う。
魚のシーンは違和感を感じた。
話の内容についてだが、
元々新海誠は話作りに癖のあるパターンが多く(秒速が良い例)それが逆に視聴回数を重ねる毎に良い作品に変化する不思議な監督だった。
君の名は万人受けしたが今回は新海節が濃く好みは非常に分かれると思う。
話が進むにつれて主人公が好きになれない人もいるだろう。
しかし個人的に君の名はよりに今回の話は好きでした。
全てがハッピーエンドとは言えず、主人公が理想の世界観を周囲に押し付けた身勝手な選択は若く残酷で罪深い。
警察から逃げ切ったときヒロインと弟と三人笑って流しているのは若いなぁと大人目線で少しゾッとした。
彼らはあれだけ生活に困窮しているのに何も学ばない。
唯一の救いは主人公を取り囲む須賀や夏美初め良き大人に恵まれていたということ。
自分の立場を犠牲にしてでも立ち向かってくれる大人に出会えるなんてなかなかない。
終盤、主人公とヒロインが道を踏み外さなかったのはそこが大きいのではないだろうか?
あと、少し中盤雨のシーンが多く少し眠くなった。少しサクサク進んでもいいんじゃないかと思うシーンもちらほら。
スポンサーが沢山ついて嬉しい限りだ新海監督らしさを貫き通して作品づくりをしてほしい。
あんなに長く水没してたら下水処理も出来ず、東京の地下鉄や地下設備などが復旧出来ず街が死んでしまう。
大雨による川の氾濫、家屋浸水や後処理の大変さを身に染みて経験してるので、そこはとても気になった。
ヒロインの声優を担当した森七菜は良かった。
少女に対する気持ち
大人になると優先事項をつけて
本当に大事なもの見失ってしまう
この少年は大事なものを
世界を犠牲にしてでも守った
唯一評価されてもいいと思ったんは、楽曲をRADWIMPSにお願いしたことかな。