女優に憧れる若い女性がベテラン女優を踏み台にのし上がっていく姿を描き、1951年・第23回アカデミー賞で作品賞など6部門に輝いた名作。実在の女優エリザベート・ベルクナーをモデルにしたメアリー・オルの短編小説を原作に、ブロードウェイの内幕を描き出す。アメリカ演劇界で最高の栄誉とされる賞が、新進女優イヴ・ハリントンに贈られた。満場の拍手が沸く中、イヴの本当の姿を知る数人だけが、複雑な表情で彼女の受賞を見守るのだった。8カ月前、劇作家ロイドの妻カレンは、大女優マーゴに憧れて毎夜のように劇場の楽屋口に現れるイヴを、マーゴに引き合わせる。マーゴはイヴの哀れな身上話に心を動かされ、彼女を住み込み秘書として雇うことに。しかしイヴは徐々に本性を現し始め、マーゴの周囲にいる演劇関係者たちに取り入っていく。大女優マーゴを「何がジェーンに起ったか?」のベティ・デイビス、イヴを「十戒」のアン・バクスターが演じ、マリリン・モンローが端役で出演。
イヴの総て評論(17)
500回くらい観てもきっと飽きないと思う。
女の世界は面白いって言ってしまえばそれまでだけど、
ベティ・デイヴィスがダントツでカッコイイもんなー。
この映画から影響を受けたであろう作品は数知れず
「Wの悲劇」「ブラックスワン」「ショーガール」…他にもたくさーんある訳で
それぞれ傑作だったり駄作だったり結果は様々だけど、
それらの出演女優の誰一人、ベティ・デイヴィスに勝ててない。
ベティ・デイヴィスはそんぐらい素晴らしい。
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女の世界を描いた「イブの総て」。
案外、影の主役は男、ジョージ・サンダースだったりして。
彼の静かな歪みがホント怖い。
この時代の俳優さんって、ジョージ・サンダースしかりロバート・ウォーカーしかり
常人には出せない怖さを持っているなあと思う。
初めてこの映画を見たとき、感動で茫然とした。
「素晴らしい映画」と言っていいのか、「映画って素晴らしい」と言っていいのかわからない。
このモノクロ映画は、非の打ちどころがなく素晴らしいものだが、
登場する俳優は、なんと全員素晴らしい。
たまたまこんな俳優が揃ったのか、1950年当時はこのようないい俳優がたくさんいたのか、また俳優は素晴らしいのが当然のことだったのか・・・と考えてしまう。
この映画のテーマは、ひどくありふれているかもしれない。
映画の中で起こる事件もたいした出来事ではないかもしれない。
しかし、この映画は耐えがたいほど現実味を帯びていて濃いものだ。
特に、マーゴは素晴らしい。
セリフも演技も素晴らしすぎて、一瞬も画面から目が離せない。
見終わるとヘトヘトになるが、これまで見た映画の中では、かなり好きな作品だ。
今でこそ似たような作品があり、月並みな内容ですが。
いつの時代もどの世界でも男女問わず、ずる賢い輩がいますから。
しかし、マリリン登場にはびっくり、そしてうっとり。
すごく可愛くって、それだけでもこの作品に出会えて良かった!
(午前十時の映画祭にて鑑賞)
2016-85
この映画は、演劇の世界での話だけだけど、映画の世界も含めて芸能界で、策略をもってのし上がっていくスターは、実際にたくさんいるのでしょうね。本作ではバクスターが演じてますが、女はコワいです。
ちょい役のマリリンモンロー、さすが目立ってました。