F・スコット・フィッツジェラルドの名作小説をロバート・レッドフォード主演で映画化。「ゴッドファーザー」シリーズのフランシス・フォード・コッポラが脚本を手がけ、「年上の女」のジャック・クレイトンが監督を務めた。1920年代のアメリカ。ニューヨーク郊外のロングアイランドの豪邸で暮らす大富豪ギャツビーは、毎夜のように盛大なパーティを催していた。隣人ニックはパーティに招待され、謎に包まれたギャツビーの過去を徐々に知るようになる。ダコタの農家に生まれたギャツビーは、第1次世界大戦中にデイジーという女性と出会い恋に落ちる。しかしギャツビーがフランス戦線へ送られた後、デイジーはシカゴの富豪と結婚。帰国したギャツビーはその事実を知り苦しむが、再び彼女の愛を取り戻すことを決意し、5年の歳月をかけて大富豪へとのし上がっていく。1975年・第47回アカデミー賞で衣装デザイン賞と編曲賞を受賞。
華麗なるギャツビー(1974)評論(13)
演出も役者もリメイク版のほうが自分の好みだった
ミアファローの最後のシーンで振り向きもしないところは良かったと思う
景気の良さそうな時代なのに、登場するのは病んだ人が多い。みんな少しずつズレていて、最終的に悲しい結末に。
ヒロインは美人だけど、ふわふわして流されやすく、都合の悪いことはきれいに忘れられる、とーっても恐ろしい女。こんな女に執着したってろくな事がない。過去の幻想に囚われたかわいそうすぎるギャツビー。
若き日のロバート・レッドフォードは正統派イケメン。なんかどこかで見たことある気がする…。パリっとした服装、ピチッとなでつけた髪、厚い胸板…わかった!ダウントン・アビーのトムだ。ちょっと寂しげな風情も共通してるかな。
衣装やセットはゴージャスで、見応えがある。この時代の流行のダンスとかも面白い。ちょっと長々と女性のヒップにフォーカス当て過ぎだけど。
出てくる女性がみんな酷いやつなのは、女性としてはなんとも言えない。スコットフィッツジェラルドは昔の人だから仕方ないのかもしれないけど、あんまり気持ちのいいものではない。でも、ロバートレッドフォードが謎めいた雰囲気をよく醸し出していたし、やっぱり何と言っても、ラストのバタバタした感じで一気にストーリーが展開するところは見ものだった。
主人公が鳥に餌をあげているところも、ギャツビーのパーティーの暗喩みたいで面白かった。
ただ、ギャツビーとデイジーのラブシーンで靄がかかったみたいな光の演出がちょっと過剰で、おっさんずらぶみたいなコメディタッチに見えるほどだったのが残念だった。