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マシニスト評論(20)
この映画は工場で働いたことのある者にとっては、かなり恐怖感を与えてくれる。個人的に、学生時代に工場でのバイト経験を2箇所でしているが、自動車部品工場では、朝礼にて腕を切断してしまった人の話を例に挙げて注意を促す訓辞を聞いたため、1日で辞めてしまったという経歴を持つ(恥)。そして社会人になってからも、印刷工場で指が無い人を何人も見た。とにかく、単調な作業には必ずやってくる眠気と注意不足。これを実写化する映画というのも珍しい。
減量63ポンドのクリスチャン・ベイルが『インソムニア』よりもリアルな不眠症を演ずるところが一番の見所だが、この映画の後に『バットマン ビギンズ』に出演するというのだから、彼には真の役者魂を感じてしまう。これに対抗するのはレニー・ゼルウィガーだろうか。その他の出演者では、腕を切断してしまうミラーを演ずるマイケル・アイアンサイドがいい。
ストーリーは、不思議な貼り紙に悩まされ、同僚の片腕を切断するという事故にも責任を感ずる主人公。新人アイバンという男を誰も知らないことから、自力で調査もしてみるがうまくいかない。娼婦スティービーとは常連客なのだが腹を割って相談できる間柄で、空港内ダイナーのマリアとも良好な関係。そしてアイバンの正体を突き止めるためにとった大胆な行動・・・終わってみると、似てる映画を探すことで議論が盛り上がりそうな内容となっています。
この映画で素晴らしいと感じたのは、ルート666というライドショーでの分岐点「天国」と「地獄」に対比させて、ハイウェイ出口の案内標識「エアポート」か「市街地」かを選択する場面です。その他にも、ブルーがかった映像や、敢えて眠くなりそうな音楽を使用していることが挙げられます(テルミンという変わった楽器を使っているらしい)。そして舞台はロサンゼルスなのに、ロケ地はバルセロナ。この大胆な監督に、これからも注目です。
【2005年3月映画館にて】
いや好きです。
とても。
人を選ぶ映画かもしれない。
メメントが好きな方なら是非。
どこまで妄想?
主人公が周りで起こる不可解な出来事の真相を解明しようとする感じのストーリーだけど、けっこう難解で疑問が残る映画だった。
ところであの首吊りのイラストメモとか自分で書いてたのかな?あれも幻視?
それに首吊りのイラストで『人殺し』ってちょっと表現微妙じゃね?