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必殺4 恨みはらします評論(5)
真田広之が演じる悪のお奉行さまのド派手な衣装が傾奇者みたいでスゴく斬新。
でもこんなお奉行さまはいないよなあ。
「必殺仕事人」劇場版シリーズ第4作。
必殺シリーズテレビ放映15周年記念作品。
DVDで鑑賞。
「必殺仕事人」シリーズは、幼稚園の頃から祖父母と一緒に再放送を観ていたせいか、大好きな時代劇のひとつです。クライマックスに繰り広げられる多彩な技を駆使した仕事のシーンに夢中でした。友達とごっこ遊びをした記憶があります(笑)
劇場版の存在を知ったのはつい最近…。俄然興味が湧きました。何作かある中から本作を真っ先に手に取りました。全く迷いませんでした。迷う要素が無い!(笑) まず、監督が深作欣二。これだけで面白さが保証されたと言っても、全く過言では無い! しかも、千葉真一、真田広之、室田日出男、成田三樹夫―深作組の常連がこぞって出演しているという豪華さ!
当時、現実の社会問題となっていた地上げを取り上げている点は、めちゃくちゃ「必殺仕事人」らしいなぁ、と…。時事問題に切り込む姿勢は今も全く変わっていませんねぇ…。
おけら長屋にまつわる陰謀劇と、新南町奉行・右京亮の謎に迫るミステリー的な面もありましたが、ここら辺はテレビシリーズとあんまり代わり映えせずな感が…。
アクションはジャパン・アクション・クラブが総監修しているだけあって、テレビシリーズよりも俄然迫力が違いました。ラスト、仕事人と悪者たちの壮絶なバトルは、集団抗争時代劇の流れを汲んでいるようなスケール感で手に汗握りました。
テレビシリーズの面々に、千葉真一や真田広之が共演するアクション時代劇です。
真田広之の悪役ぶりが秀逸です。特にクライマックスの薙刀での殺陣は惚れ々々するものでした。また、それを驚愕の面持ちで見つめる藤田まことの表情も見事です。
邦画では冗長になり易い中盤も、主水のキャラクターとしての魅力もあり、それ程気にならず。楽しめるエンターテインメント作品でした。
ただ、ラストは遊びすぎ、インディージョーンズへのオマージュだったようですけど、あれをクライマックスでやってはダメでしょう。もしかすると、JACに気を使ったのでしょうか?「勿体ない」という言葉しか出てきませんでした。
必殺シリーズは、異能バトル(バトルじゃなくて殺しだが)の一種みたいな見方をして好きだったので、当時はどちらかといえば主水以外の活躍を楽しんでいた(罰当たり)。今から見ると出演者も豪華かつ堅実な面々だった。