ペルシャ猫を誰も知らない
プロット
イラン
08月07日 2010 台灣上映
誰も死なない
プロット
日本
11月22日 2008 台灣上映
希望と絶望 その涙を誰も知らない
プロット
日本
07月08日 2022 台灣上映
知らない、ふたり
プロット
日本
01月09日 2016 台灣上映
デンジャラス・ウーマン もう誰も殺せない
プロット
イタリア
01月01日 1900 台灣上映
あの娘は知らない
プロット
日本
09月23日 2022 台灣上映
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誰も知らない評論(20)
いままで観た中で一番怖くてトラウマになった映画は野村芳太郎監督の名作「鬼畜」だが、それをも上回った
恐ろしく、そして胸糞がわるい
しかし、不思議に涙がでない
明のように心が麻痺してしまった
観終わってしばらく呆然として何も考えれずにいて、寝床に入っても寝付かれない
ゆきちゃんの可愛い見上げる顔と大きな目が消えなかった
その時になってやっと泣いた
鬼畜は1978年の映画
不倫相手に産ませた三人の子供を父がそれぞれ殺したり、捨てたりする物語だった
家族ゲームは1983年の映画
核家族化した日本人の家族は家族の役割を演じるゲームと化しつつあることを描いた
台風クラブは1985年の映画
それでは最早両親すら登場しなかった
ネグレクトされている少年も登場した
核家族は更にすすんで、バラバラの人間が一つの家を共有するだけになり、子供達は子供達だけで台風の夜を過ごすのだ
本作の元になった実際の事件は1988年に起こった
それを予告していたのだ
この事件は台風クラブでの予言を遥かに超えていた
そして本作はその事件を扱って2004年に公開されたのだ
しかし現実は本作をよりも更に超えて来た
2010年大阪2児餓死事件を覚えている人も多いだろう
親と子がバラバラになるだけではない
本作のゆきちゃんと同じ3歳女児と、それより小さな1歳9ヶ月男児の二人をマンションに鍵をかけ閉じ込めて1ヵ月帰らなかったのだ
これは明らかに殺意をもった子供との関係だ
この事件は2013年に「子宮に沈める」とい映画になっているという
恐ろしくてとても観る勇気がない
そして去年2019年には野田小4女児虐待事件が起こった
小4女児が両親の虐待が原因で死亡した事件
女子は反省文をかかされ、子供の字で「許して下さい」と書いてあったという
学校の先生も彼女の虐待の訴えを真面目に取り合わなかったのだ
見殺しにしたのだ
本作では「誰も知らない」だった
無関心でいた
それが最早今では親が子供を殺す、それを先生は「知って」いて、それでも助けない社会にまで来てしまったのだ
これこそ「鬼畜」ではないだろうか?
今私達の社会は鬼畜の社会になり果ててしまった
自分の住む同じ町内、同じマンション、同じ小学校のどこかで同様の事件がまた繰り返されるかもしれないのだ
友人の家はしつけが厳しいが大丈夫なのか?
隣の家から勉強しなさい!との金切り声がするが大丈夫なのか?
余所の家の話だけではない
我が家の小さな子供達もやがて大きくなり独立を果たして、いつしか結婚もして出産もするだろう
果たしてその時娘は、息子は、その子供を虐待をしたりしないだろうか?
いや下手をすると自分がそうなりはしないか?
不安がぐるぐると渦巻く
遠いどこかの異常な事件では無く、いつすぐ近くで、いや自分に直接関わるかも知れない時代なのだ
本作の監督の視線はその現実の行方を見つめる
批判も怒りも主張もない
ただ本当に起こっている、放置出来ない問題を見つめる
目をそらさずみ見つめる
そこには正義を振りかざしたりする姿勢はない
問題を知り、何かを感じとり、何かが自分の中で変わる
それをやるのは観客たる私達なのだ
素晴らしい傑作で、世界的映画賞が与えられて当然だ
と色々勝手に行間を読んで考えてみたが、監督は一番何を言いたかったのか分かりにくいのと、途中少し長いなと感じたので☆4つ。
最初から最後まで明るい話ではないが、本当に子供たちの表情がリアルで、楽しめるお話だった。(最も、実際の事件を元にしているため、お話であるからこそだが。)
柳楽優弥の演技が圧巻で、あどけないながらもたくましい長男として生きている姿が印象に残った。
やはり私は親が悪いと思う。母親も各々の父親も、ありえないくらい残忍な行為をしていると思う。
この映画を通して、少しでも社会のそういう裏側に目を向けて、幸せになれる子供たち・家族が増えればいいなと心から願う。
どこか本当の日常よりも日常で、それゆえ大きな心の動きは与えられないかもしれないが、ズキズキと心身の奥底に浸透してくる。カンヌ映画祭受賞というのがうなづける。
エンタメの姿をしながら、しっかりと社会問題を切り裂く強さを持った作品をつくっていくのが、是枝監督の最大の魅力ではないであろうか。
ますます一度高みを超えた監督が、次に目指す世界が楽しみで仕方がない。